あおのりん!

おのりんです。なにとぞよしなに。

青春高校3年C組の話_1

皆さんこんにちは。私です。

 

突然ですが私、テレビ好きなんですよ。物心ついてから24歳までずっとテレビ好きなんですよ。朝から晩までテレビつけっぱなしの家で育った私はたぶん相当なテレビっ子です。

精神がテレビでできているので(は?)、王道を作る日テレのコーポレートメッセージとかワクワクしますし、日テレ ビジョン「見たい、が世界を変えていく。」|日テレオンデマンド

バラエティの覇者とされたフジテレビが、テレビの文脈を逆手に取るバラエティ全力!脱力タイムズ - フジテレビを企画してコンスタントに外す笑いを取っていくのも大好きですし、

企画で突然の大当たりを出していくテレ東の番組もめちゃくちゃ面白くて大好きなものが山ほどあります。タレで一時間番組とか。

 

今日はタイトル通り、テレ東のとある帯番組を観ていたら感極まってしまったので、約1年ぶりにブログを書きます。テレビをまた信じられた話です。

 

 

そもそも青春高校3年C組ってなんだ

青春高校3年C組:テレビ東京

 

春高校3年C組(以下、青春高校や3Cと略記)は、2018年の4月改編期から始まった約30分の帯番組です。そろそろ一年。

企画に秋元康がついていたり、テレ東のプロデューサーとして有名な佐久間宣行がついていたり、有名芸人をMCにしていたりと、スタッフや出演者が豪華ということで放送開始前から各所で話題になっていました。

平日の夕方に生放送ですので、お仕事のある人にとっては追いかけづらい時間ではありますが、民放公式テレビポータル「TVer(ティーバー)」や、LINE LIVE(ラインライブ)| 夢を叶えるライブ配信アプリでさかのぼって視聴可能です。

 

地上波の夕方を豪華なメンバーで支えて、毎日何を放送しているのでしょうか。正解は、15歳から21歳の素人をおおはしゃぎさせています。

教育テレビに馴染みのある方なら世代の上がった天才てれびくんを想像してください。そこから台本っぽさを抜いた感じです。

一般人の高校生〜大学生世代の男女を20人以上集めて生放送を毎日やる。狂気ですね。

 

番組企画としては帯放送の他に、部活と称してショーパフォーマンスを全員に習得させ、それぞれに歌って踊ってバンドをやって、YouTuberも漫才もコントもアイドル活動もやっています。

最近は中野サンプラザの2000人規模ホールや新宿アルタスタジオで公演やったり、一部生徒が他局に出演したりしています。

書いてて混乱してきました。何だこの番組。

 

 

春高校の何がすごいのか

 

この番組は成し遂げたこともすごいのですが、過程がとても良いんですよ。

春高校は若い素人を集めていろいろやる番組です。

番組初期の素人側の出演者(以下、生徒)はかなりギリギリ綱渡りでした。やばたにえんでした。

ティーンカルチャーやオタクネタをMC(以下、先生)の千鳥やおぎやはぎに通じる前提で全力で投げて、先生はわけがわからないままになんとか現場を処理していくことも多々。

バラエティのお約束を放棄し、放送時間内に収まらないこともしばしば。

それでも成立させる先生達からはプロの力量を感じますし、サブMCの中井りか、ノブナガ岩永両名は毎日出演なので、生徒のキャラを把握したネタ振りをしています。その結果でしょうか、生徒がぐんぐんと成長、適応していきます。

 

一年間やってきた最近では、生徒達が素人ではありえないテレビ向きの振る舞いをするようになっています。

帯番組に一年出たら下手な大物俳優よりもテレビ露出してますからね。めちゃめちゃちゃんとしたテレビになってます。

 

一年かけた青春高校はもう、素人の綱渡りを見せるバラエティ番組ではなく、人の成長を見せるドキュメンタリーです。バラエティとしてもとても楽しいです。

テレビで活躍する芸能人はみんなこうして現在のスキルを学んできたんだろうなと感じられる点で、全てのテレビ番組に新たな楽しみ方を感じられる番組です。

テレビの虚構の向こう側が見えるので、あらゆるテレビが二倍は楽しくなります。なりました。

 

 

特にこんな場面がすごい

 

春高校はほぼ成長ドキュメンタリーなので、生徒がどんな価値観を持っているのかが露骨に感じられます。

真面目すぎてボケを考え込みすぎる生徒がいたり、バカを強みに変える生徒がいたり、無理してでも番組を盛り上げようとする生徒がいます。たぶんなんにも狙わず撮れ高上げてそうだなって生徒もいます。天才も努力家もいる。

各生徒の振る舞いがそのまま見えるので、視聴者としてでだけはなく、共感を持って楽しめます。最高ですね。

 

自然体の生徒が見えるからこそ、先週あった出来事が最高だったんです。

出来事というのは、ある男子生徒が、「4月から女装で出たい」と宣言しまして、(セクシャリティは明言なし)スタジオに女装で登場した場面。

これまでの古いテレビの文脈なら、MCは女装を「イジる」ことで人を落とす笑いを取るシーンになりがちでした。テレビ作る人も出る人も中年層なので、仕方のないことかもしれません。人の偏見を消すのは難しいです。

でも、青春高校では生徒たちの最初のリアクションが「かわいい」だったんです。驚きのリアクションはもちろんありましたが、完全に偏見なく個人をみている。

今の世代のリアルなリアクションが見えた中で、ひとつの偏見が薄まっているのを感じられたのは最高でした。番組の意図かどうかわからないですが、とにかく最高だったんです。古い価値観と偏見で動かしている閉塞感のあるテレビは終わる、変われると信じることができる瞬間です。

 

私はテレビが大好きですが、衰退は避けられないだろうなと思っていました。なぜなら時代に合わない発言が多いから。

ポリコレ棒による過剰かつ暴力的な偏見の排斥か、前時代的なハラスメントの残り香しか画面に映らなくなっているように、私は感じていました。息苦しさか悲しさしか残らないと思っていました。

 

それをひっくり返したのが、先週の場面です台本っぽさの無い自然な受容を地上波でしっかりとやって、バラエティになってる。この番組とテレビを追いかけ続けようと、希望を持てたシーンでした。

 

おわりに

 

テレ東を観ていたら、テレビをまた楽しみにできる瞬間に出会えました。感極まっちゃいますね。最後に私の推しと、これが公式から欲しいと思う二点を書いておわりにします。

 

推し

・体育祭とかバンジーとか、自分の見せ場を自分で丁寧に振れる別所。

・アイドル部志望で応募したのにYouTube含めたバラエティ班で全力出せる涌嶋。

イカ2貫選手権で誰よりも輝くわったー。

推し書くだけでひと記事できるので略。

 

これが欲しい

・青春高校を人に勧めるときに、番組のコンセプトと概要、イベントの略歴がわかる動画。

・生徒たちのキャラとベストシーンがすぐわかるような何か。人にオススメしても初見で30人以上は覚えられない。(2019/03/19追記:このブログを書いた3月18日の企画が偶然にも「みんなの名場面を振り返ろう」だったので、一瞬で望みが叶いました。やったー)

 

以上です。推し放題ですね。

これからもテレビを楽しめそうです。